ハンマーU.S.ツアー 2005

ハンマーU.S.ツアーレポート 2005 Text By 安達

<イントロダクション>

ハンマーUSツアー2005

 

ツアー企画者:Timmy2004年の東海岸に続いて、2回目のUSツアー!今回はシカゴからテキサスと、アメリカの真ん中を突っ切る形になった。直前には4年振りとなる新作“できるもんならやってみな”を制作。CDは日本のDISCRETE-rec.より、LPはカナダのDERANGED-rec.と、前作と同じレーベルにお世話になりました。改めて、感謝します。
また今回もツアーを仕切ってくれたSIGNAL LOSTのドラム、ChrisがMaximum Rocknroll誌用のインタビューを買って出てくれて、ツアー前に出た号に無事に掲載される。英語で答えるのは大変だったが、みんなで答えを考えました。
前回よりも、前準備は整っている状態。さてどうなるのやら。楽しみです。

 

(登場人物)
ハンマー:
シノ~vo
ともっちゃん~guitar
安達(筆者)~bass
じゅん~drums

SIGNAL LOST
Ashley~vo
Stan~guitar
Jasmin~bass
Chris~drums

        ツアー企画者:Timmy

*このレポートは安達個人の視点で書かれています。他にも様々なエピソード、意見があると思うので、興味ある方はハンマーのライブで直接他のメンバーに聞いてみて下さい。

2005年9月22日(木) 成田→Atlanta→Chicago

全員遅刻せず、成田集合。今回は企画者のTimmyに入国審査が厳しいから楽器類は持ってくるな、としつこく言われたため荷物は少ない。受付カウンターを何度か間違えるなど、相変わらずの旅下手振りを発揮しながらも出発。今回はデルタ航空を使ったのですが、ノースウエストよりは窮屈な感じはせず、前回よりは多少快適でした。
アトランタには定刻よりやや早めに到着。心配された入国審査は、たくさんの質問を受けたが全員無事通過。でも俺は係員に“バンドなんだろ?”と聞かれた。結局ばれてました~。シカゴの空港が混んでいるとの事で、乗継便は40分ほど遅れた。

シカゴ空港に到着すると、Timmy,Chris,Stanそして今回シカゴで泊めてくれたTHE PEDESTRIANSのベースの女の子、Cissieが迎えに来てくれていた。一年振りの再会!みんな元気そうで安心。駐車場に行くと昨年と同じツアー用のバンが!戻ってきた実感が湧いてくる~。
空港のテレビで、ハリケーンのニュースをやっている。今回ライブをやる予定のヒューストン直撃か?と報道されていて不安がよぎるが、Timmy達は、どうなんだろうね~みたいな感じ。まあ心配しても仕方が無い!
とりあえずCissieのアパートに向かうと髪型も色も変えたAshleyが!分からなかったよ~。近くの店にビールを買いに行き、俺以外の3人は部屋で飲み、俺はみんなと共に車でタイ料理の店へ。Fried Riceを食べたが、腹減っていたし美味かった。会計の時、Timmyに10$渡したがお釣りくれなかった……チップ入れてもそんなにしないんじゃないかな~。ねえ、Timmy?まあ、いいけど。
アパートに帰って軽く飲む。シカゴは寒いなーと思いつつ、何も無い固い床の上で寝ました。窓閉まらないし……。寒い……。

 

2005年9月23日(金) Milwakee ,Wisconsin州 @The Breakfast

時差ボケのせいか朝の4時くらいに目が覚めてしまい、残っていたビールを飲んで二度寝。昼ごろに出発したのだが、アパートの前にみんなの荷物を出していると、スクールバスに乗ってる小学生が俺達を不思議そうに見ていた。何だよ~。
シカゴは列車が通っている大きな街。ドライブ中の景色も見ていて飽きない。途中ガーゼがライブをやったというボーリング場を通る。ガーゼ、ここに来たのか~。今日の企画者のRobert(ARTYMUS PYLE,ex-WHAT HAPPENS NEXT? etc.)の家はvery nice houseだとみんなが言っていたが、本当にそう!地下は2階まであるし、ゲスト用のベッドルームまで!着いてすぐにポテトとサラダの食事。Robertのお手製だが、うまい!!!
少し休んでから車で5分くらいの家に。今日は地下室でのshow。飲み物を買いに行くと、近くの電柱や壁、ゴミ箱(!)などにフライヤーがたくさん貼ってあった。カフェにはMDCのフライヤーがある。MDC見たい。

 

戻るとトップのSTOCKYARD STOIKSが始まっていた。New Yorkから来ていた彼等はシンプルなパンクロックでGood!CDをトレードした。CAUSTIC CHRISTはギターのBillの仕事の都合でキャンセル。再会を楽しみにしていたのに、残念。次は一年振りのSIGNAL LOST。演奏力がまた上がっていて、かなり良くなっている。客の中にガンガン入っていくAshleyのスタイルも変わっていない。見ていて気合が入った!
で準備しようとすると、やはりTimmy。今回のツアーで俺がJasminのベースを借りるという話が通ってない。彼女はエフェクター類を使わないので、シールドも1本しかないし。頼むぜ。Jasminと直接話をして何とか準備。ギターの音が小さく、もちろんモニターなんか無いから、ベース側にはほとんど聴こえない。音の問題はあったけれど、歓迎ムードだったし、楽しくできました。まあまあだったかな。アンコールで1曲やって終了。
トリはBear Proof Suit。アメフトの選手みたいなスキンヘッドのギターが目立っていた。もう時間が無いとかで短いセット。でも盛り上がってました。
終わって、グダグダ外で話す。最初はやっぱり緊張しているが、ライブを一本やると一気に打ち解けてくる。Ashleyは酔っ払って上機嫌。その後Robertの家に戻って、カレーをもらう。料理うまいね~、Robert。彼の家の裏庭で栽培しているという枝豆もうまい。みんなで遅くまで楽しく飲んで、夜は更けていきました。

2005年9月24日(土)Chicago,Illinois州@Ice Factory

疲れていたし、部屋が快適だったので、午後1時くらいまでグッスリ寝てしまった。Chrisが呆れ顔で起こしてくれたが、RobertはCROWとの西海岸ツアーの為にもう旅立ってしまっていた。Stanに諭され、ありがとうのメッセージを残して出発。
最初にRobertの奥さんが働いているカフェに行き、食事。全ての料理をvegan用に変更出来る。ブリトーを食べたが、でかくて腹いっぱい。少しアルコールの入っているアイスコーヒーをもらうと目が覚めた。その後スタンドでガスを入れた時に、Stanがホースを外すの忘れて車を出発させ、みんなで大笑い。良い雰囲気だ。
会場に入るとすでにCAUSTIC CHRISTが来ていて、食事も用意されていた。みんなで一年ぶりの再会を喜ぶ。ドラムのGregがモヒカンになっていて、カッコ良くなっていた。久々だったので、食事をしながら話も弾む。
トップはCissieのバンド、THE PEDESTRIANS。歌うヴォーカルが客の中にガンガン入っていく。演奏がうまい。かっこよかった。そして次のCAUSTIC CHRISTが……凄かった!!!ギターの音が鳴った瞬間から場内の雰囲気が変わる。最初の曲“Burned”。俺の大好きな曲。前半はもう全く文句のつけようの無い出来で、感動。暴れている客の暴れ方が悪くて後半少し失速してしまったが、それでも泣きそうになるくらい感動しました。かっこいいぜ、CAUSTIC CHRIST!!!凄いものを見させてもらいました。
SIGNAL LOSTもかなり気合の入ったプレイ。その次が自分達だったので、ドラムの横で見ていたのだが、ChrisとJasminはいつも以上に激しい。やっぱり刺激されたんだろうな~(憶測)でもバンドとして、かなり向上しています。 
トリは俺達。場内の雰囲気も良くて、何だか楽しみでワクワクしながらステージに上がる。マイクが2本しかないというので、俺がコーラスを取ることに。最初から反応も良くて、飛ばしていけた。こんなに暴れたのは久しぶりだなってくらいに暴れた~。とにかく楽しい~。途中シノが客の中に飛び込むと、ずっと上に持ち上げられてて、見ていて面白かった。アンコールを2回やり、燃え尽きた!!!雰囲気が素晴らしい、楽しいshowでした。 
たまたまシカゴに戻って来ていたex-LOS CRUDOSのMartinや日本人のヒロト君、その他多くのお客さんと話をして余韻を楽しむ。良い一日だったなー。 
明日は早いとの事で、Cissieのアパートに戻ってシャワーを浴びてすぐに就寝。相変わらず何も無い固い床の上で寝ました……。

2005年9月25日(日) Minneapolis,Minnesota州 @TRIPLE ROCK

朝早くに出て、これまでずっと一緒だったCissieとお別れ。さみしいな~と思っていたら、Stanが上着忘れてすぐに逆戻り。あれ? 
今回のツアー初のロングドライブ。たまにスタンドによる程度で、やはりキツイ。今日はかなり大きいクラブと聞いていたが、まさかこんなに大きいとは!広さは高田馬場エリアくらいか。ライブをやるスペースとは別にレストランもあるのだが、そこも広くて大画面のテレビ、ジュークボックスがある。店で働いている人達がProfane Existenceのパッチを付けていたりして、ミネアポリスにいるんだと実感する。 
機材を降ろすとすぐにSIGNAL LOSTがセッティング開始。その間にレストランで食事をもらう。このクラブはDILLINGER FOURのメンバーが奥さんと経営している。そのためツアーバンドには待遇が良くて、ドリンクも食事もフリー!楽屋にはバンドのメンバーの為だけの水とビールが。いたれりつくせり。 
今日はモニターが4台もあり、中音が良いな…とトップのSIGNAL LOSTがやっている時は思った。次は俺達。PAの兄ちゃんに希望を伝えたが、やってみると全く音聞こえず。後半に向けて徐々に良くなったが、最初から飛ばせなかった。サークルピットも出来てたし、反応は悪くなかったと思うが、全体的な出来はイマイチだったかな。大きなハコでやる時の感覚はまだつかめていない。アンコールの声もあったが、今日は無し。う~ん。 
CAUSTIC CHRISTは今日も好調!今回のツアー用EPに入っている新曲もかっこいい。もちろんそれをリリースしたFelix Von Havocも見に来ている。たくさんのパンクスが暴れていて、盛り上がってるなーと思ったらシノがダイブ!!!消毒ギグにいるのかと思ったよ。きれいに決まってました(笑)今回は2本しか一緒に出来なかったけど、やっぱりCAUSTIC CHRISTはカッコ良かったです! 
トリのDILLINGER FOURは、GREENDAYの横浜アリーナ公演に出たくらいビッグなバンド。本拠地とあってか、もの凄い人気!音はいわゆるメロコアだが、メリハリのあるステージングで引き込まれる。ベース/ヴォーカルはとにかく良くしゃべり、そのMCがまたドカンドカン受けている。全てを理解できないのが悔しい。結構長いセットだったが、楽しく見られた。まさかこんな大物と共演出来るとは。メンバーも楽しい人達で、Tシャツをただでくれて(サンキュー!)、ライブ後たくさん話をしました。 
今日ライブの時にDJをやっていたSkill(SCORNED,ex-RESOLVE etc.)の家に泊まらせてもらう。みんなはバーに飲みにいったが、俺は残り、Stanとハードコア談議に花を咲かせる。Skillのレコードコレクションは見ていて飽きない。俺の昔のバンドのEPもありましたー。この後、他のみんなが寝た部屋で事件(?)があるとも知らず、マットレス借りて寝ました。

2005年9月26日(月) Lawrence ,Kansas州 @THE HAUNTED KITCHEN

朝、何だか落ち着かない時間が続いた。寒かったのと、疲れからだと思う。Skillの飼っているデカイ犬を見て過ごす。 
近くのカフェでみんなで朝食。コーヒー、ブロッコリー、TOFU、パンをもらう。天気も良くて、外で食べた。うまかったー。その後、EXTREME NOISEへ。掘出し物は無かったが、CDを3枚購入。DILLINGER FOURのアルバムも買いました! 
その後、延々とドライブ。今日は本当にキツかった。ケツ痛くて死ぬかと思った。結局夜の9時半ごろ到着。まさにパンクハウスで、汚い家。地下室でのライブです。食事をもらい、リラックス。結構ツアーバンドが来ているみたいで、たくさんのステッカーが貼ってありました。 
トップはHOLEY BUCKET。カントリー、フォークのバンドでメンバーがたまに楽器を交換して演奏。メンバー全員が歌っていて、凄くアメリカ的でした。良かったですよ。そして次のバンド、OROKUは正に俺好み!!!5人組で、遅く重いパートと速いパートのブレンドが絶妙。グラインド、スラッジ好きにはたまりません。パフォーマンスも良し!レコード聴いてみたい。 
SIGNAL LOSTは始まってすぐは人があまりいなかったけど、徐々に集まってきて、なかなかの盛り上がり。今日は少し長いセットだったかなー。 
トリは俺達。マイク2本しかないので、今日はともっちゃんがコーラス。音もそれなりに大きく出せたし、反応も良かったのでとても気持ち良くやれた。コーラス無いから演奏に集中できるし、かなり暴れたぜー。クリスに今日がベストだったと言われたが、確かにそうかも。気持ち良いライブが出来ました! 

PLACE HAMMER HERE!!!

ライブ後、地下室でOROKUのメンバーと話していると上が騒がしい。何かなと行ってみると、大きなファン(扇風機)をみんなでぶち壊してる。しかも楽しそうに、椅子やらビールのでかい樽を投げて(笑)。そのうちみんな部屋でダイブしたり、もう無茶苦茶。大騒ぎの夜でした。Timmyに言わせると、カンサス州はアメリカでは無く”another planet”らしい(笑)それくらい、クレイジーでした。 
収拾つかないので、適当に切り上げるも上はバカ騒ぎしてるので、地下室で寝る。さっきまでみんなが演奏して、暴れていた所で寝るのは変な感じ。ともっちゃんなんかステージで寝てるし(笑)。風邪気味だった俺にはコンクリの床で寝るのはつらかったけれど、クリスが枕と毛布を持って来てくれたおかげで、なんとか眠れました。

2005年9月27日(火) Norman,Oklahoma州 @SKULL HAUS

朝起きて、機材を積む。今日は4時間のドライブということで、少しゆっくりできる。近くのカレッジタウンにアフリカ料理を食べに。最初はえっーと思ったが、意外にうまい。大きな皿の上に何種類かの料理が載っていて、それを不思議なパン(?)のような生地でくるんで食べる。初めて食べた。もらったコーヒーが物凄く濃かった。 
本屋、レコード屋、おもちゃ屋などがたくさんあり、少し観光。マンガ屋には日本の漫画の英語版があり、“めぞん一刻”を2冊購入。古本なので、1冊50セント。車の中で暇な時に読みました。レコード屋も行ったが、特に欲しいのは無かった。 
今日はSIGNAL LOSTも初めて行く場所ということで、どーなるのか全く分からない。着いたのは住宅街。地下室のshowなのだが……超せまい!!!ステージはまあ普通の狭いスタジオくらいあるが、ステージ前には人が10人くらい入れば満杯だろっていうくらいのスペースしかない!あれだけ様々なバンドで世界中をツアーしているChrisが、今までやった中で一番狭いと言っていた(笑) 
トイレを借りたが、ポルノ雑誌の切れ端が散乱していて汚い。壁にはMORBID ANGELのポスターが貼られているし、客が着ているTシャツもメタル系が多かった。するとトップのバンドが始まる。SNOTROKITZ。ベースの兄ちゃん、超でかい。音はグラインド。リフもかっこよくて、ドラムが良かった!音源欲しいなあーと思ってたら、ギターの人がCD-Rをくれた。ラッキー。音源も良かったので注目ですよ、SNOTROKITZ! 
SIGNAL LOSTは地下室の入り口が狭いため、今日は最低限の機材だけ運んでのshow。それでも気合の入った演奏で沸かせる。客も盛り上がっていた。 
トリは俺達。今日は7曲で(普段は9~11曲)スパッとやってみようという事に。セッティングしていると、客の一人が“こんな狭い地下室でやるために日本からくるなんて、信じられないなあ”とつぶやいた。俺達が信じられないよ(笑)好きだけど、狭いトコ。 
ともっちゃんのMCで開始!始まると暴れる、暴れる!この空間に何人いるんだ?それでもバンドの演奏を邪魔しないのが凄いと変に関心した。ステージにはアンプ類のコードがかなり乱雑になっていたのだが、このせいか演奏中にビリビリと感電!マジ?シールドが無かったので落ちてたシールド使ったのだが、そのせいか?後で聞いたら、シノのマイクもずっとビリビリきていたらしい。危なかった。雰囲気は良くて、俺の方はマイク無かったんだけど、叫んでるだけで反応してくれる。でも一度体の方向を変えると元に戻せない、狭くて。アンコールに“負け戦”をやって終了。楽しかった~。 
今日は近くに住むSIGNAL LOSTの友達の女の子の家に。パンクスが住んでいる家と違って、超キレイ。日本の“自殺サークル”という映画のDVDを薦められて、シノと2人で見る。結局寝たのは夜中の3時くらいでしたー。

2005年9月28日(水) Houston,Texas 州 @SOUND EXCHANGE RECORDS

起きてシャワーを浴びる。今日からいよいよSIGNAL LOSTの地元、灼熱のテキサスに入るということで短パンとサンダルに着替える。シノは風邪気味、じゅん君も身体の不調を訴えるなど疲れが出てきている。大丈夫か~。 
今日もロングドライブ。途中クリスの故郷、ダラスを通ったが大きな街でした。心配されたハリケーンの影響も特には感じられず、安心。今日はレコード屋でのインストアライブ。フライヤーのハンマーの紹介の所に俺の別バンド、WORLD DOWNFALLの名前が入っていて変だな~と思ったら、ここにもグラインド好きがたくさんいました!日本のグラインドは最高だぜ!なんて言ってくれて嬉しかったです。 
ライブ前に、店の目の前にあるピザ屋で3枚もでかいベジピザを買ってきてくれて、ビールもくれた。うまかった~。アメリカのピザはうまいよね。 

今日はSIGNAL LOSTとハンマーだけ。外の看板には、“HARDCORE SMACKDOWN”と書かれている。何かかっこいいな(笑)店の入口のすぐ近くのスペースにセッティング。大きな音出せるのか不安だったけど、Jasminのアンプのヴォリュームはフルでした(笑)ただ演奏側には全くヴォーカルが聞こえない。テキサスという事もあってか、今日のJasminはかなり気合入っていた。凄く印象に残っている。ブラボー!ライブ後に、今日の演奏は凄く良かったよと言ったら照れてた。 
今日もマイクは2本しかないので、俺がコーラス。音は良くなかったけれど、演奏も反応も良かった!途中シノが客の中に入っていくと、額から流血して戻って来た。痛々しかったが、気合で歌い続ける。アンコールに“ここから先はゆずれない”をやって終了。暴れてる奴もいて、楽しいライブでした。 
この店で働いているINSECT WARFAREのベース、BeauとTERRORIZERやグラインドコアの話で盛り上がる。客もみんな日本のバンドを良く知っていて驚く。店内に流されていたNIHILIST(pre-ENTOMBED)のCD欲しいと言うと、なんとタダでくれました!いや、別に催促はしてないですよ、ホント。ありがとう、Beau! 
その後、Stanの彼女も合流し、ベトナム&中華料理の店へ。たくさん食べられて、満足。食事代を今日のギャラで払って、その足でAustinへ向かう。地元なので、メンバーをそれぞれの家まで送って行き、俺達はクリスの家に。着いたのは夜中の3時くらいでした。みんなお疲れ!

2005年9月29日(木) Austin,Texas 州 @Emo's

寝た、寝た。10時間近く。起きたら午後1時。昼飯を食いにBANZAIというベタな名前の日本食レストランへ。エビ天丼が6ドル。味は普通かな。 
そのままコロラド川が一望出来る山に連れていってもらう。いやー景色良いなー。この山の周りは高級住宅街らしく、雰囲気も落ち着いている。しばらくゆっくりして、スーパーへ買い物。お土産を少し購入。 
ライブの始まる時間が遅いとのことで、Chrisの家に戻ってダラダラ。夕方、Chrisがパスタを作ってくれる。中にバターの入った温かいパンと一緒に頂く。うまいよ~。たくさんおかわりしました。 
夜9時くらいにぞろぞろと集まって来て、みんなでEmosへ。大きなクラブで楽屋もちゃんとあるし、ステージも高い。裏庭も広かった。ドリンクチケットを4人で18枚ももらう。そんなに飲めねーよ(笑)10時半頃にようやくトップのARMY OF JESUSスタート。悪くはないのだが、イマイチ起伏が無いなあ。メンバーは良い人達でした。BASTARD SONS OF APOCALYPSEは当日になってキャンセル。見たかった。 
SIGNAL LOSTは地元だし、盛り上がるだろうと思ったら、意外に反応は厳しい。波に乗れない感じが続き、なんとなく終わってしまった。前の2つが厳しい反応だったので、一気に緊張感が増す。で急いでセッティングしてたら、時間余ってるから、ゆっくりやってと言われて拍子抜け。でもおかげで気持ちが定まった。10分ほど休んで、音を出すとなんだかたくさんの人が集まってきた。あれ~、こんなに人いたか?叫び声を上げてる奴もいて今までと雰囲気が違う。 

前にいる奴等はえらい盛り上がり!MCへの反応も良くて、演奏は荒かったかもしれないが、終始楽しくやれました。シノは途中で客に足を取られてフロアに引きずり降ろされる。サークルピットも出来て、楽しんでもらえたみたい。歓迎ムードの中でやらせてもらって、気持ち良かった。ありがとう。 
トリのKRUM BUMSはモヒカンが二人いたので、勝手にストリートパンク系の音かなと思ったら、結構スラッシュっぽい曲もあり。時間が遅いせいか、途中で帰ってしまう客もちらほら。ライブ後に話すと、あれだけ盛り上がったハンマーの後でやりたくなかったよ、何て言われた。KRUM BUMSもみんな楽しい人達で、たくさん写真を撮ったりして、騒ぎました。ドラムセットのスタンド類をゴルフバッグに入れて運んでいて、ナイスアイデアだと思った。 
この日でツアーTシャツ80枚が売り切れ。1st LPも売り切れ、残すはEPと新作LPのみ。持っていったCD30枚もいつのまにか売り切れてました。 
じゅん君はTimmy宅へ行き、俺達はクリスの家に戻って残っていたパスタをまた食べて、就寝。良い一日でした。

2005年9月30日(金) Denton,Texas 州 @J&J's pizza place

なんだか寝付けなくて、Chrisのレコードコレクションを見て過ごす。シャワーを浴びて、荷物の整理。 
今日はTimmyの職場であるカフェへ。途中、Chrisは自分が勤めてるタクシー会社を通ると、中指立ててた(笑)雰囲気の良いカフェで、ライブのチラシも貼ってある。オムレツを頼み、うまかったけど、もうそろそろ納豆とか食べたい。続いて近くのレコード屋へ。時間が無く、EPを一枚だけ買った。一度Chrisの家に戻って、Stanと合流。ここでStanの彼女とお別れ。サルサソースを土産にもらった。 
AshleyとJasminをそれぞれ自宅からピックアップして、Dentonへ。寝てるうちに会場に到着。1Fが普通のピザ屋で、地下が会場。機材を降ろした後、ピザをもらう。たくさん食べたかったけど、疲れていて一切れだけもらう。 
今日はクラスト系のTシャツ着てる客多し。かっこいいSPAZZのTシャツ着てる人がいた。くれ~。トップはTOLAR。メタルの影響が強いバンドだったが、気に入りました。CD-Rも良かったです。次はWHIPS and FURS。3人組のパンクロックバンドだったが、退屈。客も上のフロアに行っちゃって、全然来ないし。 
SIGNAL LOSTは昨日とは打って変わって、流れの良いライブ。客をガンガンあおるし、ハンマー全員感激しました。最後にベストなライブを見せてくれた! 

時間無いみたいで、ちょっと急かされる。今回のツアー最後のライブなので、複雑な気持ち。最初のMCから盛り上がり、反応も良かった。音は正直よく分からなかったけど、ここまで来たら関係無い!とにかく一瞬、一瞬を楽しみたかった。会場の天井にある梁にぶら下がる奴も出てきて、気持ちも盛り上がる。アンコールをやるも全員間違えて、ボロボロ(笑)でもいいよ。全力を尽くした。まだ”More !”と言われたが、じゅん君がMCをして終わらせる。8本のライブを無事にやり遂げた!!! 
終わってしまった感慨にふける時間も無く、早朝の便で帰るため、ダラス空港へ向かう。やっぱりツアーって、アッと言う間に終わってしまうな。空港に着き、受付が開く4時までまだ時間があったが、誰からともなくお別れの時へ……。この瞬間は迎えたくなかった。全員と抱き合い、別れを惜しむ。今回も世話になりっぱなしだった。ありがとう。 
帰りの乗り継ぎ便も予定通りに乗れて、日本へ。帰りの便で隣りに座っていた女性が機内食を一度も食べず、自分で持ち込んだパンと水しか口にしていなかった。ヴェジタリアンだったのかな~。日本時間で10月2日の午後1時半、成田に到着。2回目のアメリカツアーも無事に、そして成功に終わりました。お疲れ~。

<あとがき>

ハンマーで2回目のアメリカツアー。今回は空港でのトラブル等も無く、移動に関しては問題は無かった。ただ世界的な石油の値上がりに伴い、前回よりも費用は多少高くなってしまった(追加料金を請求された)。 
ハリケーンの接近も心配していたが、影響は受けなかった。ただ、シカゴは寒く、逆にテキサスは物凄く暑くて、みんな体調管理が大変。ギリギリの状況だったが、頑張れたと思う。食事もテキサスに行ってからは、ほぼメキシコ料理ばっかり(ブリトーとか)でキツかったな~。それでもやはり、得がたい物をまた得られたし、やって良かった。 
ツアー中は毎日大勢の人に助けてもらい、やり遂げることが出来ました。これからも頑張っていきたいので、よろしくお願いします。 

 

Thanks to Timmy,Ashley,Jasmin,Stan,Chris,CAUSTIC CHRIST,DILLINGER FOUR,Robert,Skill and everyone who supported us in any way!!!See you soon!!!